『黄昏の百合の骨』あらすじとネタバレ感想!魔女の家に隠された秘密とは?|よなよな書房

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July 31, 2024, 10:08 am
黄昏の百合の骨 恩田陸 講談社 アラスジ:女子高生の理瀬は、祖母の遺言に従って、かつて短期間だが暮らした事のある祖母の家に寄宿する。白百合荘―或いは"魔女の家"と呼ばれるその家には、血の繋がりのない二人の叔母が住んでいた。そして、家中に咲き乱れる百合の花。祖母の一周忌が近づき、兄弟同然に育った二人の従兄弟もその家へ訪れる。行方不明になる少年、毒殺される猫。其々の思惑が交差し、虚実が入り乱れ… 花の蜜は甘い。 子供の頃、そう今時分ならサルビアの花を毟り、その僅かな蜜を啜った事のある人は多いだろう。 ほんの僅かな滴が、鮮やかな甘さを舌に残した。 だが、調子に乗って幾つも吸い上げると、甘さはじんわりとした苦さに変化していた。 恩田陸の本は、花の蜜のようだ。 そう、彼女も黄昏の眷属なのである。 この『黄昏の百合の骨』は、『麦の海に沈む果実』から続いた世界を描いている。 恩田は、同じキャラで幾つもの話を書く。(スターシステムって言うんでしたっけ?)

黄昏 の 百合 の観光

あらすじ 丘の上に佇む古びた洋館で一人の老女が転落死しました。その洋館には彼女の孫である高校生の理瀬と、彼女の二人の叔母がひっそりと住んでいました。 絶対的な祖母の死により揺らぐそれぞれの心。祖母が誰にも明かすことなく死んでしまった「ジュピター」という謎の存在を巡る憶測。お互いに何かを隠し、誰が何をどこまで知っているのか疑心暗鬼になる不穏な雰囲気。途中からは理瀬の従兄弟である亘と稔も帰省し、怪しい空気を充満させながらもどうにか表面上は平穏を保っていた彼女たちの日常がガタガタと崩れていきます。 追い打ちをかけるように起こる理瀬の同級生の失踪や、動物の不審死、原因不明の事故死が彼女たちの間に潜む謎を少しずつ明らかにしていきます。 どうして祖母はいつもこの洋館のあちこちに百合の花を飾り、洋館を百合の芳香剤のような香りで充満させたのか。相次ぐ不審死や失踪の原因は一体何なのか。理瀬は自分の身に降り掛かる危険を回避することができるのか。 嫉妬、憎悪、愛情など様々な人間同士の感情がぶつかり合い、絡まり、恐ろしいものへと豹変していくサスペンス&ミステリーです。あなたは悪の世界に足を踏み入れることができますか。それとも、ひょっとして、多くの人々と同じように、既に悪の世界の入り口を覗いているのでしょうか。 感想 洋館にとって絶対的存在であった祖母は理瀬にすべてを託した?

黄昏の百合の骨 黎二

『薔薇のなかの蛇』 講談社 文芸単行本 定価1870円(税込) 英国へ留学中のリセ・ミズノは、友人のアリスから「ブラックローズハウス」と呼ばれる薔薇をかたどった館のパーティに招かれる。そこには国家の経済や政治に大きな影響力を持つ貴族・レミントン一家が住んでいた。美貌の長兄・アーサーや、闊達な次兄・デイヴらアリスの家族と交流を深めるリセ。折しもその近くでは、首と胴体が切断された遺体が見つかり「祭壇殺人事件」と名付けられた謎めいた事件が起きていた。このパーティで屋敷の主、オズワルドが一族に伝わる秘宝を披露するのでは、とまことしやかに招待客が囁く中、悲劇が訪れる。屋敷の敷地内で、真っ二つに切られた人間の死体が見つかったのだ。さながら、あの凄惨な事件になぞらえたかのごとく。 『黄昏の百合の骨』で少女時代に別れを告げ、海外へ飛び立った理瀬。イギリスに留学して美術史を勉強していたところ、友人から「ブラックローズハウス」と呼ばれる館のパーティへ誘われる。理瀬は館の主である貴族レミントン一族の子息たちと交流する。折しもその時期、館の近所では「祭壇殺人事件」と呼ばれるニュースが話題になっていた……。イギリスのお屋敷を舞台にした、理瀬の探偵物語。渡英したリセ・ミズノは、その聡明さを引き受ける覚悟を持つ女性に成長しているところが、眩しく、美しい。 (小説現代2021年7月号掲載)

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