前立腺 癌 ロボット 手術 名医学院

写真 の 背景 を 白く する
July 31, 2024, 1:43 am

吉岡邦彦(よしおか・くにひこ)先生 東京医科大学病院 泌尿器科教授兼ロボット手術支援センター長 1962年千葉県生まれ。87年島根医科大学卒。同年慶應義塾大学医学部泌尿器科、92年チューレン大学留学を経て、2001年東京医科大学病院泌尿器科に入局。11年8月教授に就任。同年10月よりロボット手術支援センター長を兼務。日本で初めて手術用ロボットを泌尿器科に導入し、現在前立腺がん、膀胱がんのロボット手術件数は全国No.

  1. 泌尿器科/前立腺肥大の名医|クリンタル

泌尿器科/前立腺肥大の名医|クリンタル

5cm角の鶴を折る猛特訓でロボット操作の技術を磨く 手術支援ロボットを使いこなすためには、医師の十分なトレーニングが必要です。手術支援ロボットは米国のメーカーが作っているので、最初に米国に行って講習を受ける必要があります。この講習は1泊2日で行われるごく簡単なものなので、その後、独自にトレーニングをしなければなりません。 私の場合は、約5カ月間、猛特訓で腕を磨きました。私のしたトレーニングの一つが鶴を折ることです。2. 5cm角の小さな鶴をそれこそ何百も折りました。実際には鶴を折るほどの複雑な動きは、手術中にはないのですが、ロボットで鶴を折ることができれば、手術中の動きがスムーズにできるようになります。 手術支援ロボットの鉗子で鶴を折ると、初めはすぐに紙が破れてしまいます。紙を破らないように折るのは難しく、最初は1羽折るのに1時間もかかりました。今は5分くらいでできます。 尿道と膀胱を縫い合わせる操作も難しいので、これらの臓器に見立てたトレーニング用のモデルをシリコンで自作して練習に励みました。土日はすべて、平日も週に3日は夜の時間をトレーニングにあてました。 手術支援ロボットは、遠隔操作をするため触覚がありません。それが欠点だという指摘もあります。しかし、トレーニングを積むと、バーチャルな触覚が生まれます。どのくらいの力を入れると、どうなるのか。目から入ってくる情報からバーチャルな触覚を感じることができるようになれば一人前といえるでしょう。 治療後の経過は?

開腹手術 2. 腹腔鏡手術 3. 「ダヴィンチ」手術 腹腔鏡手術と同様に気腹により出血量が少なくすることができます。また傷が小さく手術後の痛みが少なく術後の回復が早いなどの点で開腹手術より優れています。腹部に鉗子類を挿入する場所は、前立腺の手術とほぼ同じです。 【尿路変向術について】 膀胱には尿を貯めて排出するという機能をもっているので、膀胱を摘出した後には尿の通り道を変える処置をしなくてはなりません。これを尿路変向術といいます。 代表的な尿路変向術には以下のものがあります。 ①回腸導管 小腸(回腸)の一部を導管として使い、腹部にストーマを作成する方法です。ストーマからは絶えず尿が出てくるため集尿器具を皮膚に貼り付けておき、定期的に交換することが必要となります。 手術手技が比較的簡単なことと合併症が少ないことから、現在最も利用されることが多い術式です。 ②自然排尿型代用膀胱 (図2.3) 小腸を使って新たに尿を貯める袋を作成して代用の膀胱とする方法です。これを尿道につなぐことによって尿道から自分で排尿できるのが特徴です。集尿器具は必要ないので患者さんのQOL(生活の質)はとても良くなります。しかし、本来の尿意はないので時間を決めて排尿するなどの排尿管理が必要です。当科ではこの術式も積極的に取り入れています。 ③その他(自己導尿型代用膀胱、尿管皮膚瘻など) (2018年11月更新)